前回はひとりで勝手に興奮してしまい、よく分からない話で終わってしまいましたね。
反省…
そこで今日は、前回出てきた「身体図式」と「身体イメージ」について 解説していきたいと思います。
この2つの違いを説明するのは実はとても苦手なのですが、自分なりに解釈していることを述べていきたいと思います。
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「身体図式」=自分の身体の姿勢や動きを制御する際にダイナミックに働く無意識のプロセス
「身体イメージ」=自分自身の身体について意識的にもつ表像
はい。
このように定義されていますが、きっと何のことなのか分かりにくいかと思います。
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では、いくつか場面に置き換えてみましょう。
例えば、狭いところを通るとき。
そのまま歩いても通れないので、自然と身体を斜めに傾けたりして身体の幅を調整しますよね。
その時、「自分の身体の幅がこれぐらいだから、これくらい身体を傾ければ通れるな。」など、いちいち考えたりしないはずです。
自然とスッと身体を傾けているはずです。
この無意識下で行われているシステムのことを「身体図式」と言います。
この身体図式は、自分の身体だけでなく周囲の環境にまで拡大すると言われています。
例えば、コックさんの長い帽子。
低いところを通るとき、その帽子がぶつからないように頭を少しさげますよね。
この時も、「あの下をぐぐるには、自分の身体と帽子の長さがこれぐらいだから…頭をどれぐらいさげようか」などは考えずに自然と動いていますよね。
さらに、思ったよりも帽子が長くて、上にぶつかってしまったとき。
帽子には感覚受容器はついていませんが、思わず「痛っ。」と言ってしまったりしますよね。痛くないのに。笑
これらが「身体図式」と言われるものです。
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次に「身体イメージ」は と言いますと、
自分の姿を客観的に見たままを言語化できること。
言葉で表現できる身体の様子。
鏡の中の自分が自分であると認識できること。
です。
例えば、まっすぐ座っている、右手が上がっている、太っている、など、視覚的なイメージの要素が強いもののことをさします。
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はい。
何となく違いがお分かりいただけたでしょうか?
では、なぜ私が「身体図式」にハッとしたかと言いますと、
運動は、身体図式をもとに作られている(企画されている)と言われているからです。
つまり、身体図式が変われば運動も変わりうるということです。
この「身体図式」は関節などから受ける感覚情報によってリアルタイムで更新され続けているものです。
ここでポイントとなるのが「感覚入力」です。
痛みや不動によって生じた間違った感覚情報をどう変えていくのか。
この「感覚入力」こそがセラピスト、インストラクターに求められるものではないかと私は思います。
とは言え、この身体図式は「無意識」の話になるのでまだまだわからないことも沢山あります。
あくまで可能性の話です。
悪しからず。
最後まで目を通してくださり本当にありがとうございます。